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アジアの本レビューNo.3 Asian books


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アジア本レビュー4

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おすすめ度:☆☆☆☆最高!!☆☆☆優秀! ☆☆標準 ☆ひまなら ●論外



地雷を踏んだらサヨウナラ 一ノ瀬泰造 講談社文庫 ☆☆☆

一ノ瀬泰造という名前を知らなかった。 石川文洋や岡村昭彦は知っていた。 彼は戦場カメラマン。 この本は、書簡と写真と未発表原稿で構成されている。 カンボジアで行方不明になったので、この本と写真集「遥かなりわがアンコールワット」は彼の死後、家族、友人、先輩カメラマンの支援で出版された。 「アンコールワットを撮れば死んでもいい」という潔さ。 この言葉通りカンボジアで彼は消息を絶った。 文章は、当たり前だが上手い文章とは言えない。 しかし、ストレートに彼の気持ちが伝わる。 写真家に文章は必要はない。 せいぜいキャプションで充分だ。 それを再確認させる内容だ。


バリ夢日記 吉本ばなな 幻冬社 ☆☆

若い女性に人気のバリ紀行文。 やはり人気作家だけあり感性豊かな仕上がりになっている。 ただし、本人が認めている通リ、ガイド本や旅行記としては中途半端な感がある。

併載:マリカのソファー


シャンティ2000 南ラオス・山河紀行―神秘なる自然と伝説の旅 (シャンティ (2000))  発行SVA発売 現代企画室 ☆☆

ラオスを扱う本は極めて少ない。 ホームページも少ない。 とにかくラオスの情報が少ない。 そういう状況では本書は貴重だ。 写真も豊富に使用している。 コーン、パーク・セイを取り上げている。


醜い中国人 (徳間文庫)  黄文雄 徳間文庫 ☆☆

台湾出身の作家。 日本の大学・大学院に留学。 中国と日本の文化比較論として興味深い。 中国に対してはかなり手厳しいのは政治性のためか。 中国人と日本人の国民性、価値観、精神構造、商法とあらゆる分野に言及する。 かなり感情的な論調は気になる。 もう少し冷静な「中国人」の分析を望みたい。


アジア無頼―「幇」という生き方 (徳間文庫)  宮崎学 ☆☆

中国の秘密結社「バン」のメンバーとして生きた日本人竹村英雄。 これは彼の手記に基ずいた実話との事。 実に凄まじい人生といえる。 日本ではちんぴら。 やくざと揉め事を起こし国外逃亡をする。 養父の伝を辿り、中国マフィアの世話になる。 戦闘訓練を受けて、阿片の密売の手助けをする。 場所はベトナム。 ベトナム戦争の最中である。 ベトナム戦争を報道する作品は数多くあるが、その中で実際に身を置く作品は以外とない。 その当時の状況が、ステレオタイプの描き方でないところが興味深い。 ベトナム人の妻子をポルポト派に殺されてポルポトに復讐をする。 その後、恩のある「将軍」に依頼されて殺し屋稼業。 なんとも過激な生き方である。


愉楽の園 宮本輝 文春文庫 ☆☆

タイの内務省高官と日本人女性との出会いと恋。 バンコクを舞台に展開するストーリー。 タイフリークには興味あるテーマでしょう。 タイの元内務大臣サナン氏の妻は日本人である。 まさか彼をモデルにしたのではないだろうが、気にかかるところではある。 気だるいバンコクの午後が伝わる筆者の表現力はなかなかのもの。


アジアケチケチ一人旅 PHP文庫 長崎快宏☆☆

貧乏旅行歴30年のベテランによるアジア旅。 氏の文章は実に読みやすい。 説教くさいところが全然なく楽しめる。 ベテランにありがちな説教じみたエッセイはたくさんだ。 お説教を受ける為に本を買ったわけじゃない。 どうもそこらへんを勘違いしてる「作家」が少なくない。 写真や自筆のイラストもある。

食は東南アジアの屋台にあり―Mr.ナガサキのエスニック料理食べある記☆☆


河童が覗いたインド 妹尾河童 新潮社 ☆☆☆

私が購入したのは33刷。 初版が1985年だからロングセラーといえるでしょう。 美術監督だけあり、氏のイラストは良く出来ている。 文章とイラストで描く妹尾ワールド。 写真を1枚も使わないのが新鮮に映る。 氏の観察眼にも大変興味深いものがある。 ホテルの部屋を俯瞰図で描くのも珍しくて面白い。




アジアの路上で溜息ひとつ 前川健一 講談社文庫 ☆☆

前川氏には講演会で見かけたことがある。 髪を伸ばし後ろで束ねるヒッピー風の容貌。 年齢もヒッピーが世界各地を放浪していた60年後半から70年にかけての世代といえる。 貧乏旅行というと、蔵前仁一、下川裕治、そして前川健一。 貧乏旅行の御三家とでも言えようか。 タイを定点観測として、タイ関連の本が多い。 板前の経験があるようで「食」へのこだわりが強いようだ。 このエッセイでも、やはり食にまつわる人や食堂が登場する。 私が買ったのは1刷だが、73ページの2行目から3行目の記述は間違い。 「毎日朝の八時と夕方の五時にタイ全土で、人が集まる駅や広場や市場などに国歌が流れる。」とあるが、夕方の六時が正しい。

タイ・ベトナム枝葉末節旅行☆☆


上海の西、デリーの東 素樹文生 新潮社 ☆☆

題名にある通り、上海からデリーまでの放浪の旅を描いている。 作者が旅をしたのが94年。 私が会社を辞めたのが92年。 そして、放浪の旅に出たのが93年である。 ほぼ同時期に放浪していたのだ。 ちょうど、いわゆるバックパッカーという言葉が浸透した時期でもある。 この作品以外にも放浪の旅を扱った旅行記は多い。 特にアジアものは多いが、読むに値するような作品は少ない。 私は色々旅行記を読んだが一定水準を満たす作品はなかなか見当たらない。 ほとんどが駄作。年間1400万人が海外旅行をしている。 そういう状況で海外旅行記を書いたとしても余程の筆力や特異な体験でもない限り面白くはない。 その点では、本書は十分に満たしていると思う。 これは、作者の感性、表現力、観察力が優れているからであろう。 この本は何回か読み返した。 二度と読みたくない旅行記が多いなかで、健闘している。


砂のクロニクル 上下 船戸与一 新潮文庫 ☆☆☆

イランを舞台にした小説。 この小説を読むきっかけは、「旅行人」の発行人、蔵前仁一氏がその雑誌において絶賛していたからだ。 ホメイニ体制下での少数民族クルドの独立運動。 それを支援する謎の日本人ハジ。 とにかく文句なしに面白い。 かなりの長編だが飽きさせない。 イランの国情なども分かり興味深い。 イスラム革命をかたくなに守ろうとする革命防衛隊のサミル・セイフ。 その緊迫感がよく伝わる。 まるで、CNNの中継を見ているような気にさせる。 骨太い作品を発表する舟戸与一の面目躍如と言うところか。 氏の作品では一番好きな作品です。


豊饒の海 1〜4 新潮文庫 三島由紀夫 ☆☆☆

なんで三島の小説がアジア本なんだと思うかもしれない。 この第3部の「暁の寺」は何を隠そうあのワット・アルン。私はこの本を読んでタイに無性に行きたくなったのだ。 この本は評論家からはぼろくそだったが、私は断固として評価する。

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