静岡県西伊豆雲見のマダイ

 2004.11.6


ここ数日、穏やかな天候が続いている。予報によると週末も引き続き穏やかだそうだ。三浦方面からはカレイ大漁の景気のよい話が飛び込んでくるし、来週末はカレイ釣り大会なので、本当なら今週末は三浦へ行きたいところ。しかし5月以降、沼津から先の西伊豆方面へは行っていない。11月になると、いつ季節風が吹いてもおかしくない。季節風が吹きだすと、来年の春まで行くのが難しくなる。西伊豆へ行くのは今週末が最後のチャンスかもしれない。更に今週末は長潮で急流に手を焼く雲見でも釣りやすいかもしれない。こう考え、週末に備えて支度を整えた。無論、雲見でマダイ狙いの支度をである。

金曜午後10時、自宅を出発。まずは三浦は林交差点横の活きエサの徳丸へ車を走らせる。西伊豆方面に行くのに、なんで反対の三浦までエサを買いに行くの?と思う読者の方も居られると思う。三浦までエサを買いに行かねばならない背景は、夜投げに適した極太で堅い岩イソメが私の自宅から西伊豆にかけての釣り具店で手に入らないからだ。そのイソメが徳丸では予約なしでも確実に手に入る。これがこの店の大きな魅力だ。往復2時間かけても行く価値は十分にある。

徳丸には午後11時10分に到着。極太岩イソメを2000円分とカワハギ用に細めの岩イソメ1000円分、小ぶりのユムシ(行き先が遠投ポイントなので)を15個、昼間の抑えエサに細めの青イソメも1パック買う。昼間の半分以上は土曜の夜釣りの為に寝て過ごす予定なので、これでも十分な量だろう。

購入後しばらく店長と話し込んで、午前0時に店を出る(このすぐ後にbooskaさんが来店したそうな、彼も毎週、名古屋からよく来ると思う)。往路を西伊豆へ向けて走ると、葉山あたりで雨が降り出す。だが小田原に到着した頃には止んでほっとする。曇る分には放射冷却がなくて有難いが、雨が降ってレインウエア着込まねばならなくなると、磯歩きは汗をかくのでちょっと辛い。

一部が割れて水没した雲見ケーソン
黄色線の部分が割れて無くなった雲見ケーソン
箱根新道、国道136号と走って雲見には午前3時半頃に到着。駐車場には車が1台止まっており、中で釣り人が仮眠中。おそらく朝から釣りをするのであろう。私はさっさと支度を済ませ、目的地であるケーソンへと向かう。展望台の手前から磯におり、波うち際から2mほど上の岩場を水平に歩く。すぐにケーソンに到着・・・・する筈だったがヘッドライトに照らされた先にあるのは海面。あるべきはずのケーソンがない。よく見るとその海面の先に半分に折れたケーソンが首をもたげている。台風で壊れてしまったようだ(昼間に見たら、ケーソン1つが壊れて海中に沈んでいた)。これでは目的のケーソンまで行けない。どうしよう。岩地か石部にでも行くか?

しかしここまで来て引き返すのも勿体無い。そのまま急な岩場を三点支持で上に登り(私は山登りもする)、割れ目を跨いで陸トンビに行く。そこからケーソンへも行けるのだが、陸トンビに誰もいないので、今日はここで投げることとする。とりあえずケーソンと同じ地点に投げられる場所に釣り座を構える。予想通り海はベタ凪。潮目もないことから流れもないようだ。空には厚く雲が立ち込めているが雨が降ってくる気配はない。この時期、雲が出ているほうが、放射冷却がなくて有難い。

ここは前に一度だけ来た事があるだけで、ケーソンから狙える磯の正面意外は海底の様子を知らない。他に朝マヅメまで時間があることから、海底の様子を探るためPEラインの竿1本にオモリだけで磯の端から端まで投げ歩く。砂地の場所は結構広かったが、最初に三脚を立てた場所が一番砂地までの距離が近かったので、そこでそのまま竿を出すことにする。釣り座はケーソンより20mほど沖に出てはいるものの、後ろの傾斜がきつく、バックスイングが大きく取れないので、オモリの着水点はケーソンと同じか、それより手前かもしれない。この辺りは海中に流されたテトラが沈んでいるので、飛距離が出ないのは即、根掛かることを意味する。怒級も出るところなので本当は道糸をナイロン8号でやりたいところだが、前述の意味で4号に落とす。

陸トンビの釣り座(横から撮影)
陸トンビの釣り座(横から撮影)
陸トンビの釣り座(崖の上から撮影)
陸トンビの釣り座(崖の上から撮影)
竿を2本出し、片方は極太岩イソメ、もう片方にはユムシを装着、目一杯投げる。仕掛けの滞空時間から100mは飛んでないようだが、底についた仕掛けは引きずっても根掛かりしない。砂地まで届いた模様。そのまま三脚に竿を置き、アタリを待つ。東の空がうっすら明るくなった頃、岩イソメの竿に軽くドラグを鳴らすアタリ。巻き上げると30cm弱のマダイがついていた。これで鯛飯が出来る!と〆てクーラーへ。続いてユムシの竿にも同じようなアタリで同サイズのマダイが掛かる。しかしそれ以上のサイズは掛からず、朝マヅメが終る。

1日中、小魚が追われてスコールのような音が響いていた
小魚が追われ、スコールのような音が
1日中釣り場に鳴り響いていた
明るくなってイシダイ釣り2名と籠釣り1名がやってくる。籠釣りの方が隣に入ったので、籠を流す距離も考えて、投げる方角を右へ30度ほど変える。途端に根掛かりが増えるが、すでに明るいにも係わらずカサゴが掛かってくるので良しとする。明るくなった頃からナブラが立つようになる。スコールのような音が右から、左から聞こえてきて、そちらに目をやるとイワシほどの魚が何かに追われている。普段、雲見に来るときは弓ツノか投げサビキ仕掛けを持ってきているのだが、今日に限って持ってきていない。試しに太めの青イソメを針につけてナブラの上を通してみるが掛かってこない。ただ指を咥えてナブラを見ているだけである。

「回遊魚は本命ではない」と自分に言い聞かせつつ、当初の予定通り、カワハギ狙いを始める。ただ西伊豆は太陽が背後の山から昇るので、日の出時刻より1、2時間ほど遅れてから太陽が海面を照らす。その頃に一番カワハギの食いが立つ。その影響もあるのか、カワハギを狙ってはいるが、なぜか掛かってくるのは普段は夜釣りで釣れるイトフエフキ、メイチダイ、カサゴ、ウミヒゴイである。ウミヒゴイを除くといずれも美味しい魚達だが、沢山持ち帰って食べきれないので、針を飲んでないやつは全てリリースする。カワハギは海面を太陽が照らし出した8時頃に20cmが1枚掛かったのみ(リリース)。フグやベラなどは全く掛かってこない。日が昇っても夜の魚は相変わらず掛かってくる。また、これらが掛かってこなければ、針につけたエサはそのまま残ってくる。どうなってるの?

食って美味いメイチダイは1日釣れ続いた
食って美味いメイチダイは1日釣れ続いた
午前10時頃、置き竿にしていたカワハギ仕掛け(道糸はナイロン)の竿に勢いよく道糸を引き出すアタリ。夜釣りで釣れる魚が多く掛かるので、万が一を想定してドラグだけは緩めておいた。アワセると結構な引き。マダイなら40cmくらいのやつだろう。投げている方角の50m付近に沈みテトラでもあるのか、それまで何度かオモリごと仕掛けを取られているので、カワハギ仕掛けといえどガンガン巻き取る。しかし半分ほど巻き取った時点でガツンと根掛かり。オモリは回収出来たがハリスから先は無かった。枝針が根に引っかかったようだ。

もう一度同じ場所に投げ直す。懲りずに仕掛けはまたカワハギ用。20分も立たないうちに同じようなアタリ。またガンガン巻き取ると、こんどはふっと軽くなる。針はずれだ。今使っているのがウナギ針なので、口の大きな魚はバレやすいのは分かってはいるが悔しい。2度のバラシにちょっと落ち込む。うーん、カワハギ仕掛けなのがイカン。ここで全ての竿をライト夜釣り仕掛け(ハリス5号、カレイ針15号または丸セイゴ20号)にする。エサは今晩の為に温存しておいた極太岩イソメとユムシである。今使うと夜のエサが足りなくなってしまうが、本命らしきアタリがあるのに使わない手はない。

夜釣り仕掛けで投入し、しばらくするとユムシの竿にアタリ。しかしアタリは竿を手にする前に止まる。仕掛けを回収すると半分食いちぎられたユムシがぶらり。かなり落ち込む。朝から沼津でカワハギを狙って(本命はマダイだったはずだが)いる稲垣さんから、追い討ちをかけるように「すっぽぬけ病の一種に感染しましたね」とメールが来る。立ち直れないほど落ち込む。その後、しばらくアタリが遠のく。

やった!マダイ35cm
やった!マダイ35cm、昼間に釣れる
マダイは夜とは違い、別の意味で感動
お願いだからもう一回掛かって!と念じていたのが通じたか、12時少し前に軽くドラグが鳴る。アワセも決まり、根掛かりポイントもクリア。海中から35cmほどのマダイが浮いてきた。大きくないマダイだが、昼間に釣れるマダイの綺麗なこと!抜き上げてキャッチすると針がカンヌキに掛かっている。針をそっと取り外し、磯の小さな潮たまりに入れ、しばらくその優美な姿を眺めていた。稲垣さんからは「バラシた魚はもっと大きかったんでしょうね!」とメールが来るが、昼間にこれだけのサイズが釣れれば御の字である。

昼前から良く晴れてTシャツ1枚でちょうど良い。9月中旬の気候だ。暖かいので眠くなり、睡魔と闘いながら午後2時まで粘ったがアタリなし。ちょうど籠釣りの方が2名やってきたので、竿をあげて釣り座を譲る。朝からのナブラは午後になっても同様に沸いていて、その2名の籠釣りの方にはソーダガツオが入れ食いだ。マルソーダはリリースし、ヒラソーダだけキープしている。シーズン後半とあって35cmくらいの美味そうなソーダだ。ロッドケースを寝床にして横目で籠釣りを眺めているうちに寝てしまった。

午後から夕方まではカゴ釣りに場所を譲る
午後から夕方まではカゴ釣りに場所を譲る

丸ソーダに混じりヒラソーダも釣れていた
丸ソーダに混じりヒラソーダも釣れていた
(丸ソーダは入れ食い)
午後4時に目覚ましの音で目が覚める。籠釣りの方は回遊魚狙いからマダイ狙いに切り替えていたが、さっぱりだとのこと。夕暮れまでには引き上げるとのことなので、そのまで、籠釣りを眺めながら全ての竿を夜釣り仕掛けに変更する。その間、イシダイ釣りの方が帰っていく。今日は潮が流れずさっぱりだ、と言い残して。そして籠釣りの方も帰途につき、磯には私一人になった。今からが後半戦突入である。竿にケミホタルを装着。2方向にそれぞれ2本ずつ竿を出し、仕掛けを投入する。

いよいよ夕マヅメ
いよいよ夕マヅメ
竿先にケミホタル装着
竿先にケミホタル装着
日没あたりから2mくらいのウネリが出てきた。午後4時くらいに目覚めたあたりから南風が吹いており、その影響だろう(磯自体は風裏で無風)。磯にサラシが出来て、そこに道糸が入るので釣りづらい。ほっておくと道糸が弛んで波うち際の岩に道糸が引っかかってしまう。まめに糸ふけを取る。そしてある程度仕掛けが手前に来てしまったら、一旦引き上げ、投げ直す。時々イトフエフキやカサゴが掛かるが、道糸を引き出すようなアタリはない。午後7時頃にやっとドラグが鳴ったと思ったら、mくらいのサメ。そしてエイのようなサメも釣れる。しかしその後はイトフエフキも掛からなくなり、午後11時、エサ切れのため納竿とした。

ps: 釣り場であったイシダイ釣りの方が、「岩地のケーソンがずれたよ」と言っていたので、帰りに立ち寄ってみました。すると先端から2つ目のケーソンが港内向きに1.5mほどずれていました。岩地の堤防は波が付け根から先端にかけて当たります。このズレ方では、波が立つとおそらく先端のケーソンは波が超えるでしょう。西風、南風が強い時期の逃げ場としても貴重な港だっただけに残念です。

やった!マダイ35cm
大型は出ませんでしたが数釣りが楽しめました
[釣果]
金子
マダイ:28〜35cm×3
メイチダイ:26〜27cm×3
カサゴ:24〜28cm×3
(上記は持ち帰り分のみ記載)
その他、イトフエフキ、ウミヒゴイ、ウツボ


[仕掛け]
竿:shimano サーフリーダー425BXT
リール:shimano パワーエアロGT4000
道糸:ナイロン4号
オモリ:ジェット天秤30号
ハリス:フロロカーボン5号1m
  :カレイ針15号1本針
  :ユムシ、岩イソメ



ずれた岩地のケーソン
ずれた岩地のケーソン
毎度おなじみのタイノエ
毎度おなじみのタイノエ、口の中の掃除屋


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