btml02.gifテラピーめーる11-3 骨折で寝たきりにならないために
                      【骨粗しょう症や転倒の予防】


 寝たきりの高齢者は、現在およそ100万人おられるそうです。そして、寝たきりの10〜20%は骨折が原因になっているといいます。
 骨折から寝たきりにならないために気をつけることをまとめてみました。

 ●若いうちから骨を丈夫にする

 もうご存知とは思いますが、骨を丈夫にするには、子どものころから十分な栄養と睡眠をとり、戸外で運動することが大切です。

 栄養としては、骨の材料となるカルシウムやたんぱく質のほかに、カルシウムの吸収を助けるミネラル(マグネシウムなど)やビタミン(DとK2)などが重要です。
 逆に添加物の多いものは、カルシウムの吸収を妨げるといいます。また、無理なダイエットステロイド剤の多用、飲酒、喫煙、シンナーなどの乱用は、骨の成長をさまたげます。

 夜更かしすると成長ホルモンの分泌が少なくなります。
 骨を造る細胞(造骨細胞)が働くには、活性型ビタミンDと、骨が刺激されて中に電気が発生することが必要です。 日光に当たらなければ、ビタミンDは活性型ビタミンDとなることができません。運動不足だと、骨に電気が発生する機会が減ります。

 ●骨粗しょう(鬆)症などの治療をする

 骨粗しょう症は、骨からカルシウムがぬけおちて、骨にす(鬆)が入ったようになり、ささいなことで骨折しやすくなる状態です。日本では50万人が骨粗しょう症の治療を受けておられますが、治療を受けていない人を含めると、1000万人が骨粗しょう症と推計されています。

 若いころから丈夫な骨を造っておくことが肝心なのは、いったん骨粗しょう症になると、年々症状が進行していき、元に戻すことが困難になるからです。
骨密度の検査などで早期に発見すれば、軽いうちに症状の進行を抑えることができます。

 骨粗しょう症に対しては、単にカルシウム剤をのんだり、運動や日光浴を増やせば良いというものでもありません。

 妊娠授乳期更年期の女性には、カルシウムとマグネシウムを配合した補助食品などがお勧めですが、カルシウム剤も採りすぎるとかえって体によくない場合があります。

 骨粗しょう症になってから激しい運動をするのは危険ですし、過度の日光浴は、体に害になります。運動や日光浴はどれくらいすればいいかよくたずねられますが、できるだけ身の回りのことを自分でし、20分から30分程度、戸外の散歩をし、あと軽い体操をすれば十分でしょう。

 他に骨粗しょう症の原因になる疾患が潜んでいないかのチェックも欠かせません。バセドウ病副甲状腺機能亢進症クッシング症候群ビタミンD欠乏症胃や卵巣の切除などで骨粗しょう症が起きます。

 このような疾患の治療には、ホルモンやビタミンが使われたりします。
 効果が高い半面、副作用が出やすいので、主治医とよく相談し、理解を深めておきましょう。

 ●転倒を防ぐ

 転倒を防ぐことは、骨折を防ぐことにもなります。

 転倒する恐れのある所には手すりをつけたり、段差を解消したり、夜間に足元の暗い所をなくしたりするなど、住宅を改修することも有効です。

 転倒して骨折する可能性の高い人には、杖や歩行器も役立つでしょうし、最近では骨折防止用のパットも売られています。

 高血圧や不整脈など、転倒を起こしやすい病気の治療や、注意力の低下や眠気をおこす薬を少なくする取り組みも大切です。

 ●骨折したら、適切な処置と早期のリハビリをする

 いくら注意していても、骨折をしてしまうことはあるものです。
 高齢者の場合、骨がくっつくのにかかる期間(癒合期間)は、若い時の2倍とも3倍ともいわれます。
 腰や脚の骨を折った場合、骨がくっつくまで間、長く寝たままでいると、骨粗しょう症が悪化するばかりでなく、全身状態が悪くなり、痴呆が現れます。

 ですから、高齢者が骨折した時は、すぐに適切な処置をして、一日も早く起きられるようにリハビリをしなければなりません。