btml02.gifテラピーめーる16-2 福祉用具の選び方(電動ベッド・車椅子編)


 福祉用具専門相談員の資格をとりにいきました。
 介助したり、介助されたり、実際に両方を体験してみると、わかっているようでわかっていないことがたくさんあることに気づかされます。
 学んだことをごく一部ですが、電動ベッド車椅子を例にして紹介させてください。(講師の先生方、有難うございました。)
 
 ●電動ベッドを選ぶとき
 
 電動ベッドのコマーシャルが時々テレビで流れます。
 電動ベッドで起こしてもらわれたお年寄りがニコニコされていて、とても安楽そうにみえます。
 もちろんこれはイメージ広告の話であって、実際に電動ベッドで起こしてもらう体験をすると、ベッドに押されたり、ずり落ちたりして、とても苦しいことがわかります。

 自分で体が動かせない方なら、電動ベッドで起きていただいた時は、圧迫を取り除いたり、ずれを直したりしてあげないといけません。
 こういう方の場合、ベッドの脚の部分をあらかじめ上げておくと、ずれを少なくすることができます。
 そういう機能のついた3モーター式のベッドがお勧めです。

 反対にベッドを水平にしてもらう時は、マットレスに引っ張られて、すごく頭が下がったような感じがします。
 一度に倒すと、気分が悪くなることさえあります。
 ですから、ゆっくり段階的に寝ていただくようにします。

 ●車椅子を選ぶとき

 車椅子で運んでもらうのも楽そうにみえますが、半時間も坐ってみれば、おしりや背中が痛くなることがわかります。
 車椅子はもともと移動のための道具ですから、坐って過ごすには不向きです。
 食事をしたりテレビをみたりされる時は、普通の椅子に移っていただくほうがいいのです。
 車椅子を椅子代わりに使う時は、クッションを敷いたり、足のせから足を下ろしたりして、おしりや背中にかかる圧迫を少なくするようにします。

 車椅子でずっと過ごされるような方には、モジュラー型という、坐り心地をよくした車椅子があります。

 立つのがむずかしい方には、ひじかけがはずせるタイプの車椅子が、ベッドなどに移りやすくてお勧めです。

 背中が曲がっておられる方には、背もたれの調節ができるタイプが必要です。

 最近よくみかける電動車椅子は、利用者さんには「活動範囲が広がった」とたいへん好評です。
 免許は要りませんが、自動車かバイクなどに乗り慣れている方がいいでしょう。

 他にも、自分で動かせるものにするかどうか、高さや幅が合っているかどうか、家の中で使えるかどうかなどを検討して、使われる方にいちばん合ったものを選びます。

 ●選んだら、次は、使い方を

 選んだら、次は、例えば「ベッドから車椅子に移ってもらうには、どう介助したらいいか」など、使い方を専門家にアドバイスしてもらいましょう。
 また、その方が立てる時と、介助があれば立てる時と、まったく立てない時とでは、介助の仕方も変わってきます。
 状況に応じて、用具を換えたり、使い方を変えたりしましょう。

 苦痛を感じにくくなっている方や訴えられない方には、特に配慮が必要です。
「気がついたら床ずれができていた」というようなことが起こらないようにしたいものです。

 ●備考

 介護保険(1割負担)でレンタルできる福祉用具は、電動ベッドや車椅子の他に、体位変換器、歩行器、じょくそう予防用品、リフト、立ち上がり補助椅子、段差解消機、スロープ、歩行補助つえ、手すり、徘徊探知機、付属品などがあります。

 他に追加されているものもあるので、詳しくはケアマネージャーにご相談ください。ポータブルトイレ、入浴用具などは購入になります(年間10万円まで1割負担で買えます)。