btml02.gifテラピーめーる2-5 キーワード コラーゲン 
        体がかたくなるのはなぜ?




 「年いってくると、だんだん体がかたくなってくるんですか」

 こんな質問を何度受けたことでしょう。

 「どうしてですか」ときかれることはめったにありません。
 当たり前すぎるのでしょうか。

 私も説明しろと言われると、知識があやふやなところがあるので、ここでまとめておくことにします。

 さて、体がかたくなる原因はコラーゲンにあります。えっ、ほな悪いのんはコラーゲンかいって。まあまあ、そう結論を急がんと。

 コラーゲンは体を形作る繊維素材みたいなもので、体中にあります。
 例えばの2割、軟骨の5割、皮膚の7割がコラーゲンです。
 コラーゲンがないと、立つことも歩くこともできません。

 コラーゲンの分子を縦糸とすると、「架橋」と呼ばれる横糸のようなものがあって、コラーゲン繊維ができています。

 ここで重要なのは、この架橋が年齢とともに変化するということです。
 架橋の違いで、コラーゲン繊維の弾力性は大きく左右されます。

 架橋には、幼若架橋成熟架橋老化架橋があります。

 幼若架橋は、やや弱いけれども柔らかいコラーゲン繊維を作ります。

 幼若架橋は胎児や子供にしかなく、成熟に従って急速に減少し、消滅してしまいます。
 弱い幼若架橋がつくられるのは、成長がスムーズにいくためでしょう。
 もしも幼若架橋がなければ、人は脱皮しながら成長するハメになったかもしれません。

 成熟架橋は硬くて強く、弾力性もあるコラーゲン繊維を作ります。
 大きな体を支え、激しい運動に耐えるためです。
 成熟架橋は成長とともに増加しますが、20歳を過ぎると減少していきます。

 なぜ成熟架橋が減ってくるのか、原因ははっきりしていません。
 個々の遺伝子は、あらかじめ何回分裂するかとか、何回まで物質を合成するかということが決まっているそうです。そうしないとガンができたりします。
 成熟架橋が減ってくるのは、作られる回数が比較的少なく設定されているからではないでしょうか。

 さて、老化架橋は、意図的に作られた架橋ではありません。
 たまたま成熟架橋が消滅したすき間に入り込んだタンパク質が、コラーゲン分子にくっついて、そこがあたかも架橋になっているかのようにみえるらしいのです。

 ですから、そのような本来の架橋を失ったコラーゲン繊維には弾力性が乏しいのです。
 老化架橋は加齢とともに急速に増加していきます。
 年がいくと体がかたくなるのはこういうわけです。

 体がかたくならないようにするには、軽いストレッチ運動を日頃から少しずつしておくことが大事です。

 また、コラーゲンに富んだ食事を心がけておくと、成熟架橋が減るのを食い止められるかもしれません。これは、軟骨や血管、肌に弾力性を取り戻すのにもよいのではないでしょうか。

 コラーゲンは鶏肉や魚の皮や軟骨、骨に多く含まれています。スープにすると無駄なくとれるでしょう。糖尿病や痛風で食事制限のあるかたは、健康飲料になっているコラーゲンがとりやすいかと思います。
dappi.JPG
 ◆謝辞◆イラストは畑中美樹さん作です。ありがとう。