テラピーめーる4-3 体を芯から温めるには
通常の入浴では皮下数ミリまでしか温まらないということをご存知でしたか。
熱いお風呂はよく温まるように思えますが、体の芯が温まる前にのぼせてしまいます。
ですから、ぬるめのお風呂に長く入った方が体の芯まで温まります。
温泉や入浴剤もお勧めです。
鉱分によって熱が体に吸収されやすくなるのと、炭酸ガスなどで血管が拡張されるからです。
さて、理学療法でも、体の深いところにある筋肉まで温める必要がよく生じます。
深いところに、姿勢を維持するのに重要な筋肉が多いからです。
皮下数センチまで温められる温熱療法には、遠赤外線、マイクロ波、超音波があります。
【マイクロ波】 マイクロ波は、電子レンジと同じで、電磁波で体内の水分子を激しく運動させて発熱させます。
早く、そして強く温まるのですが、当てすぎるとやけどをしたり、関節に水がたまっていると、その水が発熱してうずいたりします。
ラメが入った服にあてると発火しますし、ペースメーカーや補聴器、電話、テレビなども電波障害を受けます。
電磁波による遺伝子障害や精神・神経障害も言われていて、当てたくないという人もいます。
【超音波】 超音波は、耳に聞こえないくらい高い周波数の音で、組織を振動させて発熱させます。
超音波は最も深い所が温まりますが、強すぎると組織が傷みます。
温まる範囲が狭いのも難点です。
肌にゼリーを塗ったりふいたりする手間もいります。
【遠赤外線】 遠赤外線は、特に波長の長い赤外線で、目には見えないけれども熱をよく伝えます。
実は私たちの体からも遠赤外線は出ており、それと同じ波長の遠赤外線を体に当ててやると、大変吸収されやすく、深いところまで到達し、よく温まります。
このような現象を共鳴とか共振と呼びます。
わかりやすい例としては、手当てがあります。つらいところに人は自然と手を当てます。
人に手を当ててもらうと、心地よい暖かさが伝わってきて、痛みが引いたりします。
遠赤外線以外にも何かが出ているという説はありますが、人の体と最もよく共振・共鳴する遠赤外線が手から出ていることは間違いありません。
遠赤外線と名のつく治療器やストーブ、サポーター、靴下などには、人体に吸収されやすい遠赤外線を出すセラミックが用いられています。
炭焼きステーキや石焼き芋がおいしいのも、炭や石から発生した遠赤外線が中の方までよく通るからです。
遠赤外線は体を生き生きとさせる
3つの温熱療法は、物理的にただ温度を高くするだけなら、どれでも同じです。
しかし、体を生き生きさせるような効果が期待できると考えて、当院では遠赤外線治療器を用いることにしました。
例えば、遠赤外線を当てると、作物の生育やお酒の発酵が促進されるといわれています。
遠赤外線治療器を実際に当ててみられた患者さんからは、痛みが軽くなったという感想だけでなく、便秘が治ったとか、肌の調子がいい、花粉症が出にくい、鼻づまりが治った、冷え性がまし、食欲が戻ったといった声が聞かれました。
他にも遠赤外線は、ダイエットや成人病予防に良いとか、ガンは熱に弱いからガンの治療・予防にも利用できると言われています。