btml02.gifテラピーめーる6-3 関節に水がたまったら


 関節に水がたまること(水腫)は珍しくありません。

 たいてい、ひざ、足首、ひじなどで、適切な対応をすれば水はひいてきます。

 ただ、水がひくまでに時間がかかることがあります。

 痛くも何ともない方はそのまま通院を続けてもらいますが、痛みが強い方やはれがきつくて曲がりにくい方は、整形外科の先生に紹介して水をぬいていただいています。(関節穿刺(せんし))

 Aさんは一度だけ整形外科で水をぬいてもらわれましたが、その後順調にはれがひき、3週間ほどで痛みもすっかりとれました。

 Bさんは、注射はいやだということで、理学療法のみで対応しましたが、それでも2月ばかり精勤に通院されたところ、水はたまらなくなりました。

 Cさんは、水をぬいてもらっても、しばらくするとまた水がたまりました。それでも理学療法を続けるうちに、水がたまる間隔があいてきて、5、6回水をぬきに行かれた後、自然とはれなくなりました。

 「水をぬくとクセになるって聞きましたけど」と心配される方がおられます。でも、理学療法を並行して受けられたら、クセになるようなことはありません。


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 正常な関節では、軟骨と軟骨のすき間に少量の水(滑液(かつえき))があり、関節のすべりをよくするだけでなく、軟骨に酸素と栄養を届けています。

 この水の量は、関節を包んでいる滑膜(かつまく)が調節していて、軟骨が傷むと増え、軟骨が修復されると元に戻ります。


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 水がたまる関節の多くは、周りの筋肉が硬く縮んでいたり、関節の軸が曲がっていたりして、軟骨が傷んでいます。

 滑膜が軟骨の損傷を感知して水を出しますが、傷んでいるところは、軟骨と軟骨が強く押しつけられ合っているので、充分に水が届きません。
 そのため、滑膜はさらに目いっぱいの水を出してしまいます。そうして、関節に水がたまり続けるのです。

 水をぬくのは、症状を和らげ、生活をしやすくする(QOL生活の質を高める)有効な手立てですが、それしかしないで原因をそのままにしておけば、確かにクセになりやすいでしょう。

 大切なのは、周りの筋肉を柔らかくしたり、関節の軸をまっすぐにしたりする原因治療を行うことです。